3年間農業に関わって「生産すること」と「農家を取り巻く空気」について感じたこと

長野県に戻ってきて、農業とブログを始めました。

今では知り合いのお店に野菜を卸すようになりましたが、最初の頃は右も左も分からないことだらけでした。

3年間という短い期間を農業(ほぼ半農だが)に関わり、”「日々の生活」や「食べる」ということへのイメージが激的に変わりました”

これから農業に関わる人、農業に関わっている人、食について関心がある人、いや、むしろすべての人に読んでほしいです

農薬を使うことは、必ずしも悪ではない

僕は、実際に自分で農業を始めるまでは”農薬反対派”でした。

正確に言うと、今でもあまり使いたくはなくて、必要最低限の量しか使わないようにしています。

ですが、農業を始めて”農薬を使わないことは必ずしも悪ではない”ということを知りました。

どういうことかというと、農業を仕事にするということはそこには利益を発生させないといけません。

家族や従業員を食わせていかないといけない。

で、実際に畑で病気が発生したとしましょう。

ここでもし、悠長に無農薬で対策しようなんてことを言ってたら、間違いなく農家はつぶれます。

それほど、病気(種類にもよるが)は感染力が強く、畑一つをダメにすることだってある。

理想は結構だが、農家は常に”病気がおこった時の恐怖と、病気が起きた時の迅速な対応”を意識して仕事をしている。

毎日畑の野菜を見ては、変わったことがないか、病気・害虫は問題ないかと確認をしています。

農薬は必ずしも悪ではなく、必要最低限を使っていかないと市場に野菜を売り出せなくなってしまうんです。

農薬がもし悪ならば、きっと世の中の人たちは野菜を食べられなくなると思います。

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有機野菜、無農薬野菜が必ずしも美味しいとは限らない

有機野菜や無農薬野菜だから美味しいとは限りません。

たしかに、環境や人体に配慮された有機野菜や無農薬野菜はそれだけで商品価値が高いです。

そして、栽培に手間が掛ります。

手間がかかるということはそれだけ値段があがるということです。

世の中には農薬反対!と声高々と叫ぶ人がいますが、もし全ての農家が無農薬や有機栽培を取り入れたら、一般消費者は野菜を気軽に買えなくなると思います。

だって、高いし。

毎日の食材を無農薬野菜や有機野菜を使っていたら、家計は火の車ですよ。

しかも、有機野菜だから美味しいとかではない。

実際に有機野菜を食べた人で、すべてがすべて美味しい野菜にあたったことがある人は皆無だと思います。

有機だから美味しい、無農薬だから美味しいのではなく、作物の特性を把握し適正な管理を施された野菜は美味しいと思っています。

一番はよく熟した野菜だとは思いますけどね。

ちなみに、昔有機栽培で育てられたトマトを頂いたことがあります。

本当に美味しかったのを覚えています。

ですが、有機野菜、無農薬野菜がかならずしも美味しいというわけではないと思いましたね。

作るということを飛ばしては、食べるという本質は分からない

野菜がどういう風に作られているか知っていますか?

レンコンがどういう栽培か。レタスは?たまねぎは?

作るということを経験していない人は、その食べ物がどのように生産されているかを知らないことがほとんです。

そして、その生産工程を知らないからこそ、食べ物の大切さが分からない人が増えていると思っています。

もし、農に関わり作物を栽培しているなら、簡単に野菜を捨てたり食べ物を残したり出来ないと思うのが本音です。

どれほど農家は苦労して作物を作っているか。

どれほど美味しい作物を作りたいかと日々研究しているか。

食べ物がどのように栽培されているかを飛ばしては、食のありがたみは分からないと思います。

分け与えないのではなく、買ってもらえなくなることが怖い

農家をしていると、野菜が取れすぎて困ることがあります。

特にメインで数種類の農作物を作っている農家なら尚更で、市場に卸せないB級品などが大量に手元に余ることもあるところもあります。

これを一回配るってしまうと、農家としては大変なことになります。

無料で野菜をもらって嬉しくない人はいませんよね?

出来れば買わないで無料で食べたいですよね?

ですが、人間は強欲な生き物で、一度無料でもらうとまた無料でもらえるかもしてないという人が出てきます。

知り合いの農家さんに聞いた話です。

トマト農家のその人は、市場に卸せなかったトマトを善意で近所の人にあげていました。

喜んでくれればいい、と優しい気持ちで少しですが配っていたそうです。

そんな日が何日かあり、その日はあげられるトマトがなかったそうです。

そんな時、丁度、近所の人が通り掛かり「今日はトマトはないのかい?」と。

農家さんは困りましたが「今日はあげられないんだ」と。

すると近所の人は「余っているのにケチだね」と吐き捨てて行ってしまったそうな。

あげたい気持ちをもっている農家さんは沢山います。

しかし、みんながみんな善意の人ではないのも確かです。

しかし、無料でもらえるものだと思うと、作物を買ってもらえなくなることがあるんです。

B級品だって、市場に卸せなくても美味しい野菜ってたくさんありますからね。

買ってもらえないと経営は成り立ちません。

出来れば作物を買って、農家さんを応援してほしい。

この人がたまたま、変な人だったのかもしれませんが、この手の話は農家あるあるだと思っています…。

 天候に左右される仕事だと分かっていながら、値段が高いと騒がれる

本当に辛いんですよ。

ハウス栽培をしていない露地栽培なら尚更です。

農業は天候に左右される産業です。曇りや雨が続けば日照不足で価格が2倍になったりします。

※つい最近もそんなニュースがありました

農家は天候と日々戦って、どうすれば作物を例年通り出荷できるかを考えています。

値段を上げたくないと、消費者のことを考える農家さんもいます。(中には儲けることしか考えない人もいると思うが)

そういう農家さんに「値段が高い」と言われても正直、農家さんも困るんですよね。

「んなの、言われなくても作ってるこっちが一番分かってるわ!」と思うこともありますよ。

お願いします。温かい目で見守ってあげてください。

農業は面白いが、担い手が居ない問題

僕は農業を始めて3年とまだ年月が少ないし、専業農家ではありません。

半農半Xと言われている部類に入ると思います。

半農半Xで農業をやっても、日々面白いな~と思うことばかりですが、最初のころは筋肉痛がすごくてキツかった記憶があります。

今、農業は若者が参入していますが、それ以上に人手が足りず後継者不足の問題が深刻です。

面白い産業なので廃れていくのは悲しいです。

一人でも多くの若者に興味を持ってほしいと思い記事にしている部分もあります。

年齢を問わず多くの人が農に関わってくれれば幸いです。

まとめ

今回は農業を通し、僕が感じたことを書きました。

こんな問題があるんだ

こんな風に農家さんは考えているんだ

と感じてもらえれば記事にしたかいがあったかなと。

都会で生きていれば農家さんと話す機会なんてないと思いますし。

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