「カレー。カレーって言っているけど、インドにはカレーって食べ物はないんだってよ?」
当時、このことを知った時の衝撃は計り知れないものでした。
ラーメンを食べに行ったのに、生ぬるいスープが出てきたときの衝撃。
居酒屋で乾杯の音頭を取って飲んだ時の生ぬるい1杯目のビールの衝撃。
いや、そのどれを取ってみても、インド人がカレーを食べないという衝撃はとんでもないインパクトを残しました。
「インドに行けば、美味しいカレーを食べられる。」
そして、そう夢を見た少年は、インドにまで行ってしまったのです。
インド人に美味しいカレー屋を聞いたけど、どこも教えてくれなかった
「このへんで美味しいカレーを食べられるお店はありますか?」(英語)
「・・・・・・・」
誰も何も、教えてくれません。
やはり、インド人にはカレーという言葉は通じないんでしょうか。
それにしても、写真のインド人の笑顔といったら頭にきます。このしゃら熱い太陽光の中、この笑顔でアイスクリームを売っているんですから。余計に腹が立つ。
友達になったインド人と食事をして始めて気づいたこと
インドに行った少年は、インドで友人を作ります。
彼らと一緒にレストランに入り、いざオーダーとなって気づいたことがあります。
「メニューにカレーの文字がない」
マトンと〇〇curry, no!バターチキンcuryy, no! ほうれんそうcurry, no!
少年は気づきました。
日本で言うマトンカレー、バターチキンカレー、ホウレンソウのカレーというのは日本でのカレーの名称で、インドでは、それぞれの料理名が付いているということを。
カレーはイギリス人が。インドでは料理名が。
カレーとう言葉はヨーロッパに伝わったときにイギリスでカレーパウダーを使う料理名「カレー」と名付けたのが始まりです。
当時から、インドではそれぞれのカレーに使われるスパイスを使った料理名が存在していました。
そのため、インドではカレー粉という名前のパウダーもないし、カレーという名前の料理も存在しないのです。
その代わり、スパイスを調合した複合スパイスをガラムマサラ(ガラムマサラは辛いスパイスを混ぜたもの)と呼びます。
またチャックマサラ(チャートマサーラー)はスナック用のスパイスなど、色々な混合スパイスが存在しています。
少年はこの事実を知って、カレーの奥深さを知り、なお一層カレーの事を好きになりました。
あれから、約10年。少年は相変わらずカレー好きの大人になりましたが、カレーについてのブログを運営するようになりましたとさ。
めでたし、めでたし。