きゅうり栽培をしていると「これってまさか病気?」という場面に出くわすことが多いと思います。
特に家庭菜園や農作業を始めて間もない人はこの問題に直面するアタフタしてしまうと思います。
僕も栽培を始めた当初はそうでした。
今回は、きゅうり栽培で起こる病気を画像を見ながら、原因と対策を考えて行きましょう。
きゅうり栽培で起こる病気・害虫被害
まずは分かり易い病気から見ていきましょう。
症状が分かり易い病気の方が原因と対策が明確です。
うどん粉病
まずはうどん粉病という病気です。
この病気の症状は非常に分かり易く「葉にうどん粉をまぶした様な模様」が出来ます。
おはようございます。
キュウリに
うどん粉病発生😰あちゃー!
退治しないとね〜〜 pic.twitter.com/dTOdJVMKBj
— 家庭菜園に挑戦 (@yasaimorimo) 2017年7月8日
添付した写真のように、葉に白い模様が見られます。
この白い粉の正体はカビです。
カビが葉を覆うように広がり、白いカビに覆われた葉は光合成が出来なくなります。
そのため、収穫量が落ち、株がしおれていきます。
白いカビがうどん粉に見えることからこの名がついています。
この病気の原因は乾燥で発症することが多く、高温時も注意が必要です。
対策としては乾燥しないように水やりを意識しましょう。
また栽培環境の見直しも重要になってきます。
うどん粉病を予防・防除する場合は、日当たりと風通しが重要です。
適正な株間を保ち、葉・枝の剪定をし日当たりと風通しのいい環境を作ることが大切です。
※まずは栽培環境の見直しを。そして水やりも見直すこと。排水が悪い状態で水を与えすぎると別の病気になる可能性もあります。
うどん粉病はカビが原因の病気で、カビが動き回らないようにするために酢水が効果的です。
酢水の詳しい作り方はうどん粉病の対策記事に詳しく書いてあります。
あくまでも予防と対策なので即効性は少ないです。
ただ、効果は絶大です。
僕の畑ではいつも酢水にお世話になっています。
カビが原因の病気は風に乗ってほかの健康な株に移ることがあります。
なるべく早めの対処が必要です。
酢水を使わない場合は農薬で一機に対処しましょう。
カリグリーンがきゅうりも使えるうどん粉病予防対策薬です。
ベト病
次はベト病です。
ベト病の症状は「葉脈に区切られた黄色の模様」が出来ます。
以下の写真をみてください。
多分ベト病だよな…トマトとナスの葉が所々枯れてきててショック…。他の葉に移る前にちぎらなきゃ:(´◦ω◦`):水を与え過ぎたんだ〜〜〜!!えーーーん! pic.twitter.com/cw039TodcZ
— うめがゆ (@umeSyuzu) 2017年6月7日
写真を見ると黄色に変色している箇所は葉脈によって区切られている箇所というのが分かります。
この写真はベト病になって初期段階なので、症状が全体に広がっていません。
症状が悪くなると、葉の全体に広がり黄褐色に変色し、葉の裏側にカビが出来ます。
この葉裏のカビが次に紹介する斑点細菌病との区別になります。
この病気の原因は土壌中にいるカビ菌が原因で、こいつが気孔から入り込むことで発病します。
泥はねによって土が葉や株に付着したのが原因でしょう。
うどん粉病と同じくカビが原因なので、風通しを良くすることが効果的です。
また、泥はね対策をするために、マルチや藁を根元に敷くことで、抑えることが出来ます。
この病気も酢水や木酢液を薄めて葉に散布することで対策が出来ます。
気になる酢水や木酢液についてはこちら
もし別の株に移転することを恐れ、即効性が高い物を使いたい場合はサンボルドーがお勧めです。
サンボルドーはこれから紹介する斑点細菌病にも効果的です。
斑点細菌病
ベト病の次はべと病と区別が難しい斑点細菌病です。
この病気の症状はベト病に非常に似ています。
キュウリはこんな感じ。
ベト病と斑点細菌病の違いは難しいけど、病班部分に穴が開いてくるようなら斑点細菌病と言われています。
右の写真は多分、斑点細菌病と思われます。 pic.twitter.com/bgZXN2Ev6n— ささき直売所 生産担当者 (@sskchoku) 2017年7月24日
ベト病と斑点細菌病を見分けるポイントは二つ。
1つは病斑部分に穴が開いてくる場合は斑点細菌病の可能性が高い。
そして2つ目は斑点細菌病は葉裏にカビが生えません。
ベト病の場合は症状が進むにつれて、葉裏にカビが生えてきます。
この2点でベト病なのか、斑点細菌病なのかを判別することが可能です。
症状は似ているので注意が必要ですね。
この病気が発症する原因は多湿です。
その為、水はけの良い土壌に排水対策と、風通しを良くするため葉の剪定をしましょう。
株が密集すると、カビが繁殖しやいです。
この病気は連作によっても発症します。連作を避け、株間を保ちましょう。
うどん粉病・ベト病で紹介した酢水・木酢液がこの病気に効果があるかは分かりません。
恐らく同じカビによって発症する病気なので効くとは思いますが、保証はありません。
一番いいのは先ほども紹介したサンボルドーで一気に片づけるのがいいでしょう。
ベト病と斑点細菌病をまとめるとこんな感じです。
シソがモザイク病になっていた、、、 pic.twitter.com/NmKSPIDqrd
— ぺろにゃん (@Peronyan0112) 2017年8月10日
こちらもウイルスによる病気で葉、茎、花、種子、果実、株全体にモザイク状の病斑(模様)ができます。
この病気はアブラムムシ類が移し、ほとんどの野菜で発生します。
発病経路は病気にかかった株の汁液を吸ったアブラムシが別の健康な株にウイルスを移して被害を拡大するといった感じですね。
一番手っ取り早いのはガーデントップで一気にアブラムシを駆除することです。
この薬は天然成分で作られた薬剤なので野菜にも安心して使えます。
有機野菜栽培にも使える薬剤です。
分解が早いのでアブラムシが発生した都度使用していましょう。
害虫からの病気(モザイク病も)
次に紹介するのはキュウリ黄化病です。
この病気はオンシツコナジラミという害虫が媒介する病気で、害虫対策も必要になってきます。
※コナジラミ系が特に病気を媒介する。
オンシツコナジラミの画像はグロ注意なので貼りませんが、小さな白い虫です。
この虫が葉の裏にビッシリつく姿はおぞましいこと、この上ない!
ここ1週間あたりでコナジラミの姿をよく見るようになりました、トマトの黄化葉巻病やキュウリの退緑黄化病など致命的な病気を媒介する厄介な害虫です、作物の葉裏に要注意
— めっし (@farmhouse_heir) 2016年6月23日
虫が出す液によって葉が黄化する病気でべと病や斑点細菌病の様に法則性はありません。
対策としては、コナジラミを徹底的に駆除することです。
コナジラミ系はキラキラしたものを嫌う習性があります。
この習性はアブラムシにも当てはまる習性です。シルバーマルチ、シルバーテープを使い虫の飛来を防止しましょう。僕は代替品としてアルミホイルを根元に敷いています。
一気に撃退をしたい人は虫の気孔をふさぐ薬剤がお勧めです。
アブラムシにも有効なベニカベジフルスプレーがお勧めです。
ウリハムシ
ウリハムシさんお食事中
葉っぱに丸く傷をつけてその内側を食べるトレンチ行動と呼ばれる習性は植物が出す苦みがあったり粘稠な防御物質を避けるためと考えられている。 pic.twitter.com/y4UqnclvgT— ©︎オザワエイイチ (@telexjp) 2017年7月21日
ウリ科野菜特有の害虫のウリハムシ。
葉に丸い穴があきやすいのでこいつと特定しやすいです。写真も虫の周りが白くなっていますね。
成虫は写真の様に丸く葉を食べますが、幼虫は根を食べます。
ウリハムシの対策としては、動きが遅い午前中を狙って見つけ次第捕殺。午後になると素早いので午前中というのが大切です。
またネギを嫌い習性があるので、ネギとの混植がお勧めです。
それ以外はシルバーマルチを張るのもいいでしょう。
シルバーマルチがいかに、害虫対策に使えるかがよく分かりますね。
もしアブラナ科を育てているなら参考にしてください!
まとめ
今回はきゅうりの病気の症状と対策を画像を実ながら見てきました。
ウリ科特有の病気や害虫がいるので、対策が必要だと分かったと思います。
初心者でも栽培が比較的にしやすい野菜だけに、いざ自分の野菜が病気になるとあたふたしてしまうと思います。
是非皆さんのきゅうりが病気や害虫に負けず収穫できることを応援しています!
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